JKT48のオタクになってみた -coba menjadi fans JKT48

JKT48とそのファンを研究対象にしたら自分もミイラになったでござる

ルーキーの急な脱退、インドネシアでも

カントリーガールズの島村嬉唄ちゃん。
彼女を見た人は誰もがみんな彼女に夢中になり、彼女に会った者はみんなその虜になってうわごとのように「うたちゃん、うたちゃん」と繰り返したと言う。
結局、この目でその姿を見ることはなかったが、「うたちゃん」にすっかりやられた知人はたくさん見た。
ハロー!プロジェクトの救世主、地上に舞い降りた最後の天使、やったー!うたちゃんだ!
そんな彼女がある日突然「脱退」、オタクの前から姿を消した。
ありとあらゆる種類の絶望がハロー!プロジェクトとそのオタクを覆い、そのショックは計り知れない程。
『恋のダンスサイト』リリース直後に後藤真希脱退、『スッペシャル ジェネレ〜ション』時代に菅谷梨沙子脱退……いろんな喩えを考えたけど、実際我々はメジャーデビュー直前に村上愛を失ったのを思い出した。

アイドルオタクをやっていると、哀しいけどこんなことは珍しくない。
アイドルちゃんは貴重な1番可愛いキラキラした時期をわざわざオタクに見せてくれて、その為にいろんなものを犠牲にして、見なくていいいろんな汚いものを見せられている。
だから、ある日急にそのバランスが崩れたって可笑しくないし、人間だから永遠に僕らの前に居てくれる訳じゃないのはよくよくわかっている。

アンデラ・ユウォノちゃんの活動休止が発表され、そして突然の別れのメッセージがTwitterで本人から発信された。
フレッシュな3期生、にも関わらず総選挙では4位と文字通りのルーキーで3期生、チームTのみならず今後のJKT48を牽引する存在として期待されていたことは、俄かな新参者である自分にもわかる。
握手会に出席して、予め握手券を購入していた人々、野次馬でなく確かに彼女に逢いたいと思っていた人々、と言葉を交わしたのが今のところ彼女の最後の姿である。
日本でも「今日で辞めました」とか「急ですが本日をもって解散致します」だのの文字列だけで別れを告げられることは少なくないので、握手会に出てくれたのは不幸中の幸い……と言っていいかどうか、その判断ができるほどまだ自分はJKT48のオタクでない。
公式発表の内容だけでなく現状はもっと複雑あるだろうし、誰も気持ちのいい想いはしていないであろう。
それは勿論今回の彼女のケースに限ったことではない。
ただ、短い間でも素晴らしい才能を持った女の子がJKT48のメンバーとして笑顔を見せてくれたことには個人的に感謝したい。

彼女が居なくても「アンデラ」コールは続いている。
握手会のミニコンサートでも「アンデラどこー!」という声を聞いたし(本当に「どこー!」である)、チームT公演『雨のピアニスト』でおきまりの「アンデラ」コールは未だに「アンデラ」。
しかし、先週の公演MCで、筆者のインドネシア語能力による聞き取りだが、エンジェルが「アンデラのことは分かるけどもうコールを変えない?(センターを務めるシャニ・インディラ・ナティオちゃんにあわせて)インディラコールにしようよ!」と言った(と思う)。
「インディラ」コール果たして。

今回の握手会のタイミングでは、彼女を含め3人のメンバーが去ってしまった。
まだメンバーの名前を覚えるなんて考えられないくらいの頃、公式サイトを見ながら思っていたのは「メンバーよく辞める!」だった。
研究生の活動辞退も含めてだが、カタカタの長い名前と「お知らせ」の文字が並んでいるのをよく見ては「JKT48ヲタになったら大変だな…」と思っていた。
「アイドル」という職業がまだスタート地点に立ったばかりのインドネシアで「アイドル」であり続けるメリットが如何程なのか。
正直、日本で「アイドル」になるのとは全然違う道程だろう。
フェニちゃんの夢は何だろう。自分はただ見られるものを見られるうちに観ておきたい。そう思うだけである。